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「桐」について

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高級家具の代名詞
桐は、学名は「Paulownia tomentosa」、「ゴマノハグサ科」(あるいは「ノウゼンカズラ科」、独立の「キリ科」 とする意見もある)キリ属の落葉広葉樹です。

日本国内でとれる木材としては最も軽く、また、湿気を通さず、割れや狂いが少ないという特徴があります。
高級木材として重宝され、日本では琴や箱、家具、特に箪笥(タンス)の材料として用いられ、桐箪笥といえば高級家具の代名詞となってきました。

名称の由来
桐は高さ10~15mにもなる落葉高木ですが、ゴマノハグサ科の名からもわかる通り、草の仲間とされています。杉林の中で育った桐は、杉の材質のようになり、竹林で育った桐は、竹のように素直に伸び、雑木林の中で育った桐は、雑木のように堅い材質となります。桐という字が「木」編に 「同」と書く所以です。
桐は共存する木々との競争に負けると枯れるか生育が止まるが、競争に勝つと桐はどの木よりも一段高く育ちます。桐の木の意味する字に「栄」という字の語源になっています。
中国の故事によれば、鳳凰は梧桐の樹に住み竹の実を食し、飛来してその地に住めば政治、経済が良くなるという伝説も存在していると伝えられています。
また、桐は始め伸びた苗木よりも植栽2年後に一度根元から切ったほうが良く成長する性質があるため、「一度切る」ところから「キリ」の名がついたとも言われています。


植物としての桐
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桐は藤と同じ、5~6月頃に同じ紫色の花を咲かせます。孤高の高みに淡い紫色の筒状の、可憐な花をつけ、とても良い香りを持っています。日本桐は花が小さく紫色の強い花を咲かせ、九重桐・中国桐・らくだ桐は花が大きく薄紫色の花が咲きます。


葉も特徴的で、大きな広卵形をしています。国内の広葉樹の中では最も大きいとされています。日本桐は少し小さく、九重桐・中国桐・らくだ桐の葉は特に大きいよぅです。

素材としての桐
桐の成長は大変早く10年から20年で製材できるようになります。箪笥(たんす)、箱、琴は多年輪のほうが特にいいようです。葉の出る箇所は8寸から1尺単位 (24~30cm)で下駄材には最適です。また、穴は初代桐は小さく、2~3代になるにつれて大きくなり4 代目では三角となり3方から芽が出ます。そのため取り前が極端に悪くなります。
なお、初代桐は材質が堅く、3~4代になるにつれ質が悪くなります。霧のよく発生する地域(山手、平地とも)で育った桐は特に材質が良いと言われています。

柔らかく復元力があり又再生できる
桐は柔軟性、弾力性に富み長年使用された古い桐たんすが優れた職工の手により修復されると新品同様になってかえってくるのも特徴です。陥没箇所を水でひたし、濡れたタオルの上からアイロンで押さえると復元します。

自己呼吸する
桐材は湿度の多いときは膨張し、湿度が少ないときは収縮するという性質を持っています。

アクについて
形張と収縮の繰り返しでアクが出ます。アクのなかに防虫、防カビ(タンニン・パウロミン・セサミン)の成分が入っているため、腐りにくいという特徴があります。
ただ、アクが出るために製品を見たとき悪い印象をもつことがあります。当店ではその対策として独自のアク抜き技術を開発しました。おかげで、苦情は全くありません。

軽い
桐の比重は0・28~0・3と日本産で最も軽い木材です。
光沢があり暖かい白木地に正目、板目とも光沢があり、他の木材植物は道管が互いに干渉していませんが、桐の場合は干渉した袋状の構造になっているため、いったん熱を吸収すると出にくいので、触れると暖かく感じます。

燃えにくい
桐は熱伝導性が小さく他の木材に比べて燃えにくい木材の一つです。桐の発火点は425度といわれており、杉が240度程度であることからもわかるように、他の木材に比べ発火しにくいのです。
桐の特質の元は細胞組織と道管の構造にあるようです。桐の細胞組織は他の木材と異なり、柔組織が多く、また乾燥による収縮・変形が小さいため、燃焼による割れや隙間ができないこと。桐は道管が互いに干渉し袋状の構造ですが、他の木材の場合は干渉
がなく独立した構造となっています。そのため袋状になった構造が存在しており、そのため桐の板の表面から水が内部まで浸透することがなく、また袋状の構造の中に閉じこめられた空気のため、熱伝導率が小さく、桐の表面が燃えると炭化層ができやすい、これが断熱材の役目をして働き、熱を内部にとおしにくくすること。以上の理由から桐箪笥が燃え尽きるまでには時間がかかると考えられています。


栽培方法
分根法(15㎜に根を切り土に埋めておくと芽が出てきます)と種子法とクローンの苗木等、3種類の植え方があります。

桐材の伐採期間
おおむね11月から3月まで、葉が落ちてから芽が出るまでの期間において伐採されるのがよいとされています。4月10月までは虫食いなどにおかされやすいからです。
特によいのは寒切り、すなわち、木が冬眠状態(生育がとまっている時期)の時に伐採されるものです。
桐の持つ極だった生命力をもち、伐採してから芽が出る木は桐ぐらいといわれています。


桐材の計算方法
・才(さい)…長径×短径×長さ(6尺4寸 下駄の寸法を基準にしている 8寸X8コ)
・玉(ぎょく)…6寸を1玉と決め、1寸上がるごとに1玉増し、6寸以下の木は半玉ずつ下がる。
・坪(つぼ)…6尺×6尺で、36尺を1坪とする。
・石(こく)…10尺×1尺×1尺
・㎥(木材) …長径×短径×長さ
・㎥(板類)…巾×厚さ×長さ

下駄としての特性
桐材は、日本産の有用材のうちで最も軽軟で、気乾比O.28-0.3、普通は0.3くらいです。したがって、切削その他の加工が極めて容易であり、狂いと割れが少なく、その他、吸湿、吸水性も著しく小さく、含水率の変化に伴う収縮率の値も、国産材では最小であることが際だっています。
下駄に用いられるのは、軽いばかりではなく、履き始めの頃、歯に土粒、小石が食い込んで付着すると、その後全体としての磨滅を少なくすることによるとも思われます。
なお、材はくすんだ白色からぅすい淡褐色、ときに紫色を帯びていることがあり、これがアクであり大きな欠点ですが、当店ではこの問題を長年の研究による独自技術で解決済みです。
また、割れが少ないことが桐の特性ですが、乾燥させる際、割れを生じるときがあります。この点についても、当店は独自の技術でクリアしています。

輪は明瞭に認められ、材面の肌目はややあらい感じがします。なお、桐材の構造自体が袋状の為に、熱を取り入れれば出しにくく暖かい感じになり、また音も中和音になったりして履き心地が良く頭に響きません。

神聖視され紋章として用いられてきた

古くから桐は鳳凰の止まる木として神聖視されており、日本でも嵯峨天皇の頃から天皇の衣類の刺繍や染め抜きに用いられるなどしてきました。
家紋や紋章の意匠に取り入れられ、特に中世以降は天下人たる武家が天下人たる武家が望んだ家紋として有名です。五七桐は「政権担当者の紋章」という認識が定着しています。
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近代以降も五七桐は「日本国政府の紋章」として大礼服や勲章(桐花章、旭日章、瑞宝章)の意匠に取り入れられたり、菊花紋に準じる国章としてビサやパスポートなどの書類や金貨の装飾に使われたり、「内閣総理大臣の紋章」として官邸の備品や総理の演台に取付けられるプレートに使われたりしています。
旧国鉄の紋章も、桐紋に蒸気機関車の動輪を組み合わせたものでした。

産地
原産地は中国とされ、日本では北海道南部以南において植栽されています。中でも福島県の会津桐、岩手県の南部桐が有名です。
古くから良質の木材として重宝されており、下駄や箪笥、箏(こと)、神楽面の材料とってきました。
また、翼(よく)のついた小さい種子は風でよく撒布され、発芽率が高く成長が早いため、随所に野生化したものが見られます。



女の子が生まれたら桐を植える
かつては女の子が生まれると桐を植え、結婚する際にはその桐で箪笥を作り嫁入り道具にするという風習もあったようです。桐は成長が早いためこのようなことが可能なのです。

耐火金庫としても
桐は発火しづらいという特徴もあるため、金庫などの内側にも用いられています。
他の木材と比べてみると、杉の着火点(木材に火がつく温度)が180℃~240℃であるのに対して、桐は270℃、発火点(炎となって燃えだす温度)はなんと425℃です。
また細胞が袋状になっており、吸湿性が高く、水を含むことによって膨張するため、内部への熱の遮断効果があります。
だから、表面は真っ黒でも、内部は全く燃えていなかったと云う事がよくあります。大事なものしまっておくには、もってこいの素材なのです。

他にもすぐれた特徴が…
その他にも
・軽量
・防湿効果
・抗菌効果
・保温効果
・耐腐食性
・音響性

といった優れた特徴があります。

また、再生可能で、リサイクル性にもすぐれたエコ資材なのです。